おさるの実験室

人生は実験だ

IT(ICT)とかコンピュータとかに弱いのはどうして?(4 of 4)

前回までのあらすじ

コンピュータとかは弱者の武器だと思うのに、若い人が意外とマスターしていない(しようとしていない)のはなぜ? と前から不思議だった。目の上のタンコブとして76世代とか81世代とか偉大なる起業家がいるから? でも一握りの起業家のせいで、世代としてまとまった反応をすることもないはずだよね……。

 

だが改めて考え直してみたら、一握りの起業家の影響だけとは言えないかもねと

思った。起業家だけでなくて、結構76世代、81世代はコンピュータが得意かも

しれない。

 

もちろんそもそも世代論というのが成り立つのかという議論もあると思う。

世代という集団はなくて、あくまでも一人一人がいて、その集合体があるだけで、

世代というものはないという主張もあると思う。

 

しかし一方で、例えば僕たちの世代(1973〜76年生まれ)あたりが境目で、

クルマに対する興味は急速に失われていると思う。ちゃんと調べていないけれど、

これはデータで出ているはず。もちろん、個人個人を見れば、クルマが大好きな

同期とかいるわけだけれど。集団として一定の傾向があるかないかといえば、

多分ある(=クルマにそれほど興味が持てない)。

 

どうしてそうなるかメカニズムは傍においておくとしても、生まれ育った時代背景に

よって一定の傾向があるとは言えるんじゃないかと思う。あまり「世代論」を強く

主張しすぎるつもりもないけど、限界をわきまえながら議論してもいいんじゃないなと

思うわけ。

 

世代論の妥当性の話はこれぐらいにしておいて。

76世代だとか81世代だとか、そこそこ全体にコンピュータとかITに詳しいんじゃない

かなと思う。自分がコンサルティング業界にいるから余計にそう感じるのかもしれない

けど、周りの76世代、81世代のコンサルタントは割とコンピュータ関係、スキル高い

よねと。その上の世代と比べれば明らかに感じるほどスキルフル。少なくともオフィス

スキルに関していえば、情報系の素養がなくて無手勝流だったりすることは多い

けれど、それを補って実践的に使えるスキルが高い。

 

横道に逸れると、だいたいオフィススイート全体が、何というか、一貫性がないと

いうか、あまり情報系の素養があっても役立たないような作りになってるもんね。

エンジニア系の人の目線では、雑然としていて、アウトプットするにも一貫性を保つ

のが難しいのーと思う。まあその辺りは、ソフトウェアの設計と使う側の素養

(あるいはニーズ)とがうまく合致しているのだと思うけれど。

 

ちなみに「ネ申エクエル」とかネットスラング化して非難の対象になっていたりする

けど、個人的にはユーザの問題もあるとしても(紙とデータの違いがわかって

いない)、それを許容する作りのアプリにも問題があるだろうとワタクシは

個人的には思ってる。

 

話を戻すと、76世代/81世代あたりはITスキルが割と高い。

これはきっと、彼らが上の世代と対抗するには、ITスキルを向上させることが

生存戦略上有利だったからではないかと思う。ちょっと上の世代だと、ワードは

使えるけど、エクセルはなんとかしどろもどろ、パワポはギブアップという人

少なくないからねえ。

 

きっとだから、81世代より後ろ、つまり今2018年でいえば30代前半から下の人たちは

ITスキルで勝負しても俄かには上の世代に勝てないから、別の選択肢を選んでいるのか

なという気がしてきたのだ、最近。

 

つまり、コンピュータとかITスキルが若い世代の武器だった時代はもう終わっていて、

逆にそこで勝負をかけるのは費用対効果的に不利な状況にあったのかと。

(もちろんエンジニア業界周りは別だと思うけど)

 

それではじゃあ今の30代前半より下は、どういう戦略で上の世代に立ち向かおうと

しているのか? というのが次の疑問になる。

 

SNSとかユーチューバーとかが対抗戦略なのかなあと朧げには思っているけど、

なかなかピシッと整理がつかない。

ということで、次なる疑問は

「いかにもITスキルで勝負するのが不利だと悟った30代前半より若い人たち

 どういう戦略を選択しようとするのか?(選択しているのか?)」

である、ということで、またいつか将来この問題に戻ってきたいなと。

 

<いったん終わり>

 

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